1−6−3 第4回委員会議事録の要旨

(1)日 時

   平成10年2月27日午後3時から5時まで

(2)場 所

   徳島プリンスホテル

(3)出席者

   委  員:岡田委員長、村田委員、日下委員(代理:徳島文理 大学古田先生)、

許斐委員、水野委員

   事務局:豊倉課長補佐、谷 主事  

   応用地質:森野、杉山、高橋、石沢、村岡、竹野、能見

(4)議 題

1)反射法弾性波探査第2測線結果

2)既存ボーリング収集・空中写真判読及び地表地質踏査

      (徳島県脇町〜徳島県池田町)

3)古田先生:徳島沖積平野の地形分類の紹介

4)許斐委員:亀浦遺跡の紹介

5)第5回目委員会の内容と日程

(5)内 容

1)反射法弾性波探査 第2測線結果

・鳴門市備前島付近の11号バイパス沿いの県道、市道にて、測線長2.96Kmの反射法弾性波探査を実施した。

・微高地よりも南側に土柱層と和泉層群を境とする断層(伏在断層)を推定した。

・断層の形態は、北側に約60゜程度傾斜している。

村田委員より以下の指摘事項があった。

反射弾性波探査からは、断層の傾斜角度はわからない。60゜〜90゜程度とする。

反射法弾性波探査の断面方向の統一を図ってほしい。出来れば図面の左側を北、右側を南としてほしい。

断面の方向は、今後統一することにした。

2)脇町〜池田までの既存ボーリング資料収集・空中写真判読、地表地質踏査

・脇町東田上地区、井口東地区、三野町太刀野地区、三好町、池田町ウエノの5カ所の断層露頭、既存ボーリング資料収集結果を紹介した。

・岡田委員長から、池田ウエノ付近の地質状況や埋木の年代測定結果について補足説明が行われた。

3)古田先生:徳島沖積平野の地形分類の紹介

古田先生による徳島沖積平野の地形分類の紹介が行われた。1996年の地形分類では姫田、段関、備前島付近の微高地は、海退の段階で、一時的停滞した際に出来た海岸の砂堆と解釈していたとの話があった。また、鳴門市里浦付近に分布する北北東から南南西に延びる高まりは、浜堤である。

4)許斐委員:亀浦遺跡の紹介

・許斐委員から、鳴門市亀浦港にて、海面下から縄文晩期の遺物が発見された事例を紹介された。

紹介された理由は、縄文時代の遺跡が現在の海面下にあり、中央構造線が動き続けていれば、周辺は隆起することとなるが、海面下にあることはどうしてなのかとの疑問からである。

遺跡は、鳴門市亀浦港付近に位置し、海面下2m付近から多くの土器片が発見された。このことを伝えた徳島新聞の記事から、海面下2mあまりに眠る遺跡であり、地盤沈下によるものか、海面低下によるものか謎であると述べ、中央構造線活動の隆起のセンスとは異なる事例として、紹介された。

・岡田委員長からは、遺跡ではなく遺物からではなんとも言えないとの指摘があった。

5)今後の計画

5回目の委員会は、本年度のまとめの委員会であり、本年度のとりまとめと調査計画

を提出し、報告書とりまとめの方針を示すこととした。

次回の委員会の日程は、3月25日とする。