(2)地形・リニアメント調査

地形・リニアメント調査は、富士川河口断層帯付近の地形状況を把握するとともに、入山断層系付近の断層地形および基準地形面を把握することを目的として実施した。

調査範囲は入山断層系の分布する範囲で、その一部は平成7年度の地質調査所の調査結果も引用した。

地形解析では国土地理院発行の1/2.5万地形図を用いて、接峰面図や水系図を作成し、断層付近の山地高度の差や、浸食小起伏面の分布、水系などの地形状況を判読した。

空中写真判読では、調査地域に分布するリニアメントを抽出するとともに、段丘面等の平坦面などについて判読を行い、断層の位置や変位を推定する手ががりとした。

判読は、原則として静岡県撮影の1/1万の空中写真と終戦直後の米軍撮影の空中写真を用いて行った。

判読結果は、各リニアメント毎に一覧表に整理するとともに、縮尺1/2.5万のリニアメント分布結果図を作成した。

図2−2−1に断層による変位地形の例を示す。