(1)断層の性状

入山断層の走向は、やや湾曲するもののほぼ南北方向である。傾斜は全体には60゚以上の急傾斜を示すが、地表部では傾斜が40°〜90°と不規則である。

入山断層を境に西側は全て新第三系の浜石岳層群であり、東側は主に蒲原礫層と岩淵安山岩類が分布する。入山断層の衝上運動に伴い、断層の東側の地層は急傾斜している。一方、西側の浜石岳層群中には、入山断層の走向方向とはやや斜交する破砕帯が多く認められる。

入山断層沿いに3つの派生断層が認められるが、いずれも連続性は乏しいものと考えられる。

図12−1 入山断層ストリップマップ(縮尺1/25,000)

図12−2 入山断層ストリップマップ(縮尺1/25,000)