3−4−5 想定マグニチュード

地形地質調査で得られた関ヶ原断層の長さは、東海層群に変位が認められた部分に限定すれば8kmである。

活断層研究会(1991)によれば、東側延長方向の宮代断層南側の変位地形の連続を関ヶ原断層としているが、地質調査により確認した断層はいずれも南傾斜の断層であり、関ヶ原断層とはセンスが異なるため連続しないと考えた。

しかし、反射法R−3測線により、東海層群基底と見なした反射面のずれから、低地部にも関ヶ原断層と同一センスの伏在断層が推定でき、これまで含めると長さは最大9kmが見込まれる。

内陸性の地震断層においては、長さLや単位変位量Dと地震のマグニチュードMの関係が松田式(松田(1974))により以下のとおり知られている。

Log L = 0.6 M − 2.9 (Lの単位はkm)

Log D = 0.6 M − 4.0 (Dの単位はm)

この式に、L=8km,9kmを代入すると、推定されるマグニチュードはそれぞれM=6.3,M=6.4となる。