@ B−1
B−1孔では採取コア径60mmで深度100.0mまで掘削した。
全体に礫混じりシルト層、砂礫層、炭化物を含むシルト層の不規則な互層となっている。基盤岩には着岩していない。
地質層序は、層相から推定すると5.20mまで段丘礫層と考えられる。表層部はの盛土であり、深度3.65mまでのコアが欠落しているため、段丘礫層との境界深度は不明である。5.20m以深は層相及び固結度が高いことから東海層群と推定できる。
東海層群中には、25.00〜31.00m付近,41.00〜43.95付近,55.80〜60.75付近,78.65〜79.90m付近,92.20〜96.00m付近ではシルトなどの細粒物質が優勢となっている。また、深度35.67〜35.79mには、細粒の桃色火山灰が確認された。この火山灰は上部が極細粒、下部が細粒のガラス質火山灰である。
A B−2
B−2孔では、最上部深度1.00mまでが礫混じり腐植質シルト、深度5.28mまでが最大礫径が80mmを越える砂礫層となっている。この地層は固結状態があまり良くなく砂礫層のマトリックスも砂優勢であることから段丘堆積物であると判断した。この段丘は地形区分から低位段丘Uを形成する低位段丘U堆積物に対比されるものと考えられる。
これより下位には、角〜亜角礫を含む砂礫層と礫混じりのシルト層、炭化物を含むシルト層などが不規則な互層となって連続している。特に25.00〜38.90m付近はシルトなどの細粒物質が優勢で炭化物や亜炭層を多量に挟む。これらの地層は固結状態も良く、周辺に分布する東海相群と層相が類似しており東海層群もしくはこの相当層であると判断した。深度45.42〜45.54mには、淡桃色細粒火山灰が認められた。この火山灰は上部が極細粒、下部が細粒のガラス質火山灰である。
B B−3
B−3孔では、深度4.92mまでに礫・細礫混じり細粒〜粗粒砂が見られるが、深度3.90〜4.65mの礫は盛り土の可能性が高い。深度4.92〜9.00mには淡褐色のローム質シルトもしくは砂質シルトと砂礫層の互層が堆積している。この互層は固結状況が比較的良く、シルト層がローム質であることなどから、東海層群もしくはその相当層と考えられる。9.00m以下には30.2mまで角礫状の泥岩が連続しているが、異質な礫を含まないこととすべてが角礫であることから中・古生層(美濃帯)の泥岩〜細砂岩が破砕を受けたものと判断した。
C B−4
このボーリング孔では、秋葉トレンチに見られる河成堆積物が見られる。堆積物は深度9.67mまでであり以下は中・古生層(美濃帯)泥岩となっている。
孔口から、深度0.45mまでは礫混じりシルト〜シルト質細粒砂であり、盛り土および耕作土である。この下位には、1.05mまでが礫混じり腐植質シルト〜腐植質シルト、1.92mまでが砂岩・チャートを含む角〜亜円礫層が分布する。
深度1.92〜4.00mまでは腐植質シルトが堆積している。この下位には礫混じりシルト質細砂および礫混じりシルトが見られる。
深度4.00m以下は礫径がやや大きく角礫が主体となり、マトリックスはシルト優勢である。
深度4.00〜9.67mまで細礫混じりの細粒〜粗粒砂である。
この下位には中・古生層(美濃帯)の泥岩が15.0mまで確認され、深度9.73〜9.80m,10.00〜10.15m,11.45〜11.50m,12.45〜12.55m,12.88m前後,14.30〜14.50m,14.78m付近に粘土化や角礫状の破砕が確認された。
図2−4−4−1 1/300柱状図