(3)データの処理及び解析方法

データ処理の方法は、探査目的や処理内容に応じて異なるが、2次元インバージョン処理を行う場合、基本的な事項は以下のとおりである。

@ 標高及び測定値の入力を行う。

A 測定値のチェック並びに相反データの平均を行う。

B 遠電極の位置による補正を実施する。

C 一連の2次元インバージョン処理を実施する。

a 初期比抵抗分布の設定

b 有限要素法による電位の計算

c 測定結果との差を算出する。差が許容範囲内なら終了

d 非線形最小自乗法により新たな比抵抗分布を計算し、bへ戻る

D 計算結果は比抵抗断面図として、カラープリンターを用い作図する。

また2次元インバージョン処理を実施しない場合は、得られた見掛比抵抗値の平均値をma、標準偏差をσaとし、下式による4つの区分値を求める。これらの値から見掛比抵抗を5段階で表示した比抵抗階級分布断面図を作成し、これにより調査結果の解釈を行なう場合もある。

D1=ma−σa

D2=ma−1/3・σa

D3=ma+1/3・σa

D4=ma+σa

解析は、2次元インバージョン処理を実施した場合には、比抵抗断面図をもとに、2次元インバージョン処理を実施しない場合では、比抵抗階級分布断面図をもとに実施する。

以上の測定から断面図作成までの流れを、図2−3−3−3 データ処理のフローチャートに示す。