反射法探査は、測線上の断層の位置・地下構造を把握することを目的とし、地表下浅部及び極浅部の探査を実施した。また、垂直変位量の読みとりや伏在断層の有無確認も目的とする。
2) 測線の位置(活断層との関連)、測線長および探査仕様の概要
図2−3−1に反射法探査測線を示す。
地形地質調査の結果から、関ヶ原断層は西北西−東南東方向に雁行した1〜3条の断層として推定された。これを基に上記目的を満足する測線を検討し、推定された断層に直交した3測線(R−1〜R−3)(総延長4,745m)を岐阜県不破郡関ヶ原町にて設定した。
各測線の諸元は以下のとおりである。
@ R−1測線
測線位置:(北)笹尾山の西縁〜国道21号バイパス〜国道365号〜(南)関ヶ原製作所西
対象断層:F−1,F−3断層及び伏在断層
測線長 :1660m
探査深度:500m程度(基盤岩と東海層群の境界面の形状を明らかにする)
探査仕様:受振間隔5m,起震間隔10m,震源ミニバイブ
A R−2測線
測線位置:(北)小栗毛池〜国道21号バイパス〜JR東海道本線〜国道21号〜JR東海道新幹線〜(南)十九女湖
対象断層:F−1,F−2断層及び伏在断層
測線長 :2220m
探査深度:500m程度(基盤岩と東海層群の境界面の形状を明らかにする)
探査仕様:受振間隔5m,起震間隔10m,震源ミニバイブ及びドロップヒッター併用
B R−3測線
測線位置:(北)皆大神社〜JR東海道本線(下り)〜国道21号バイパス〜JR東海道線〜国道21号〜(南)山田工業
対象断層:F−1,F−2断層の東側延長部及び伏在断層
測線長 :865m
探査深度:500m程度(基盤岩と東海層群の境界面の形状を明らかにする)
探査仕様:受振間隔5m,起震間隔10m,震源ミニバイブ
また、R−1測線上では、地形地質調査で発見された相対的南側隆起の断層
(F−4)の活動性評価を目的とした、極浅層探査仕様で測線長346mの1測線(RS−1)を設定した。測線の諸元は以下のとおりである。
C RS−1測線
測線位置:R−1測線上(南区間)
対象断層:南側隆起の断層及び伏在断層
測線長 :346m
探査深度:100m程度(基盤岩と東海層群の境界面の形状を明らかにする。また、東海層群の堆積構造把握)
探査仕様:受振間隔2m,起震間隔2m,震源ドロップヒッター
表2−3−1−1に調査数量の一覧を示す。
3) 調査期間
現地調査 : 平成8年8月26日 〜 平成8年9月18日
浅層反射法探査 : 8月26日 〜 9月15日
極浅層反射法探査: 9月16日 〜 9月18日
4) 担当者
国際航業(株)東日本事業本部 地質一部
向山 栄(技術士:応用理学)
三戸 嘉之(技術士補:応用理学)
林 雅一(技術士:応用理学)
渡子 直樹(技術士:応用理学)
廣岡 知
高橋 郁夫
岩崎 任伯