@断層の位置の特定
A断層の活動履歴と活動度の把握
を行うことを目的としている。
調査の目的を全うするためには、各断層の活動履歴を確認した上で、関ヶ原断層帯の活動性評価を行う必要があるが、現時点でほぼ判明している事項が少なく、また、調査対象範囲が東西方向に伸びる4断層と対象範囲が広いため、断層帯全域にわたって活動性評価を完全に行うことは不可能である。
以上の事実から判断して、関ヶ原断層帯を構成する全ての断層に関する調査は、広域的な地質構造把握・断層変位地形の抽出・断層帯の連続性の把握を主眼に、既往文献の調査・空中写真判読・地質概査及び重力探査を行うこととし、活動履歴を明らかにする具体的な調査は、「JR東海道線・新幹線・国道21号が位置し交通の要所に近接し、かつ、現状の技術の範囲で最も効果的に成果が得られると考えられる関ヶ原断層に重点を置くことが効果的である」と委員会により判断された。
先ず、地形地質調査及び各種物理探査等を行い断層線を絞り込み、第四紀更新世後期以降の地層が分布する地区を重点を置く地域として選定する。次に、トレンチ調査等活動性を明らかにする調査を実施する手順とした。