3−6 既存ボーリングデータとの対応

(ボーリング柱状図、図3−6−1図3−6−2参照)

本ボーリング結果によると、分布する地質は、全体的に砂礫が卓越する。しかし、深度が増すとともに、粘性度が高くなる傾向が見られる。、深部のGL−74.4〜82.7m(標高−34.02〜−42.32m)、115.95〜150m(標高−75.57〜−109.62m)では、比較的固結したしたシルト〜粘土層が連続する。

一方、既存ボーリングにおいても砂礫が卓越し、その間に、GL−70〜80mを上面とする比較的安定した粘土層、GL−30〜40m付近にも比較的連続する厚さ5m程度の粘土層が認められる。

本調査のボーリングにおいて、GL−115.95〜150m(標高−75.57〜−109.62m)に認められるシルト〜粘土層は非常にしっかりしている。この層は、既存ボーリングのGL−70〜80mを上面とする比較的安定した粘土層に相当すると考えられる。また、既存ボーリングでは、GL−70〜80mを上面とする比較的安定した粘土層中にテフラが認められる(深谷12;GL−104〜117m、、深谷18;GL−93m付近、深谷19;GL−99〜104m)。これらは、本調査においてGL−75m(標高−34.63m)以深で認められたテフラのいずれかと対応している可能性がある。更に深谷18、深谷21のボーリング柱状図では、それぞれ「火山灰」・「粘土混じり火山灰」の表記があるが、これらは広域火山灰の可能性がある。従って、本調査において認められた広域火山灰の分析結果を考慮すると、既存ボーリングで認められるGL−70〜80mを上面とする比較的安定した粘土層の絶対年代は、30〜60万年前程度である可能性が考えられる。