(2)測定方法

コア試料の古地磁気測定は以下の方法で実施した。

@ 試料は、ボーリングコア試料にプラスチックキューブ(大きさ20mm×20mm×2 0mm,体積7cc)を押し込んで採取し、測定用試料とした。

A 試料の標定は、ボーリングコアのため、水平方向は特定できないので、上下方向を間違えないように印を付けて行った。

B 1段階の測定で各深度毎に自然残留磁化(NRM)測定を行った後、各深度毎の残留磁気の安定性を検討するために、それぞれ1供試体で最大60mTまで5mTまたは 10mT毎の段階交流消磁を行った。1段階の測定はサンプル座標系の北をX方向とし、 供試体の向きを置き換えて、−X、Y、−Y、Z、−Zの計6方向の測定を行っ た。1方向の測定値は4回の計測を行い、それらの平均とした。なお、測定データはデジタル計測器を介してコンピューターに収録した。

C 測定後、収録したデータをコンピューターで演算・図化処理し、各段階消磁の経路や磁化強度の変化曲線から残留磁気の安定性を検討した。次に、残留磁気の偏角方向は特定できないため、伏角方向の上下判定から、残留磁気の極正(正・逆)の判定を行った。