2−2−1 調査地周辺域の地形・地質

調査地周辺における大阪層群の地質分布図を図2−5に、最も良く連続する火山灰層であるピンク火山灰層と福田火山灰層の構造等高線図を図2−6に示す。大阪層群は大阪湾の方向に緩傾斜する一般的な構造のほかに、多くの褶曲構造や断層構造が認められる。第四紀の活断層はこれらの急斜域の前面(海側)に分布すると考えられている。

調査地は東南方向から大阪湾に向かって流れる槇尾川のすぐ南側に位置し、久米田池断層の西側は沖積平野や低位段丘で特徴づけられる。槇尾川の周辺に分布する沖積層は河川堆積物であり、周辺の基盤を構成する領家花崗岩や泉南流紋岩類の礫を含む。低位段丘堆積物も同様の礫を含む砂・礫層である。NNE−SSW走向の久米田池断層の東側は少しずつ標高を増し、中・高位段丘や大阪層群が分布する。