大阪平野周辺の段丘は丘陵上とその縁辺部に平坦面を形成して発達している。高位段丘は南部では信田山〜狭山池の泉北丘陵北縁部、東部では寝屋丘陵の丘陵頂部などに発達する。中位段丘は南部では狭山池を扇頂部とし、北方に開いた扇状地状の地形面をもち、広範囲に平坦面が発達している。その北側の一部は帯状に細長く大阪低地に突き出しており、上町台地を形成している。中位段丘は北側の枚方付近でも広い平坦面をなして発達している。低位段丘は伊丹・富田に広く発達しており、特に伊丹市付近の段丘面南縁部は段丘崖を形成せずに沖積面下に没している。
調査地およびその周辺は泉北丘陵北縁部にあたる。この地域の地形は南縁および東縁にある山地、その北西側の山麓部に広がる丘陵、丘陵の北西側、あるいは丘陵周辺に発達する台地、これらを開析した低地に分けられる。丘陵頂は数10〜250mの標高を持ち、西から東へ次第にその分布を広げながら、東北東−西南西方向に約45km連なっている。この丘陵地は、北流する各河川によって細断され、南北に伸びる多くの小丘陵に分けられている。