(花粉化石の出現率について)
各分類群の木本花粉が200個以上になるまで計数し、その間に存在した、草本花粉や胞子についても計数している。出現率は木本花粉の総数を基数として、木本、草本花粉の分類群ごとに出現率を示した。
(花粉組成)
No.1(11.0):針葉樹であるマツ属が50%以上の高率を示し、ツガ属、落葉広葉樹であるブナ属、常緑広葉樹であるアカガシ亜属を伴う。草本花粉はほとんど出現しない。
(結果・考察)
E亜帯の特徴として、ブナ属、コナラ属、コウヤマキ属、ツガ属を主要な花粉として含む。F亜帯になるとトウヒ属、ブナ属、ゴヨウマツ類を含み、淡水成層部では、カラマツ属、ミツガシワ属が検出されるという。これを考慮すると、No.1(11.0)はMa3層からMa4層までのE亜帯に属すると推定される。