3−3−2 岡山地区ボーリング孔位置の選定

久米田池断層が通過すると想定される岡山地区の丘陵間を東西に切り込む2本の沢に沿った谷底低地で、調査を検討した。

A)岡山地区(北)

岡山地区(北)でのボーリング調査は、岸和田市黄金塚の松尾池の東から久米田池の南東付近までほぼ西北西方向の測線で、調査孔間約340mとした。

久米田池断層が大阪層群の撓曲構造と関連するものとし、想定撓曲構造と岡山地区での大阪層群の層序の把握を目的に、東側に比して西側で深い掘削深度を予定した。また東側と西側に中間に位置する断層通過推定箇所では、比較的浅い掘削深度で、且つ撓曲構造も把握できるボーリングも予定した。

このような地質状況の想定から、西から東にA−1孔(掘削深度80.00m)、A−2孔(掘削深度30.00m)、A−3孔(掘削深度30.00m)、A−4孔(掘削深度30.00m)、A−5孔(掘削深度40.00m)の位置と深度を選定したが、A−3孔は諸般の事情で中止した。

 A−1〜A−2孔間の距離は、約110m、A−2〜A−4孔間の距離も約110m、A−4〜A−5孔間の距離は約12mであった。

B)岡山地区(南)

 岡山地区(南)でのボーリング調査は、久米田病院の北の谷中平野で行った。 ここでは空中写真の判読から久米田池断層によると推定される地表面上の段差が狭い位置に明瞭に確認できる。段丘層に変位が認められることからこの段差を対象にその東側と西側でボーリング掘削深度約10mの浅いボーリングを各2孔、計4孔予定した。しかし、地元事情等諸般の事情により、ボーリングは、段差を挟んで各1孔計2孔実施した。西側のものはB−2、東側のものはB−3孔とし、その間の距離は約35mある。