・断層を挟む長さ約500mの測線上において、上盤側で2本、下盤側で2本のボーリングを行った。
・上盤側ボーリングには大阪層群下部〜最下部の地層、下盤側ボーリングには大阪層群上部のMa4〜Ma6層準の地層が分布した。
・ボーリング結果から、No.3とNo.4の間には断層あるいは撓曲が存在すると考えられ、その落差は既存資料から約140〜170m、急傾斜帯の幅は数十m程度と推定 された。
・大阪層群を不整合に覆う沖積層の分布は、各ボーリング地点で非常に薄く、また断層による変位を受けた証拠を見出す事はできなかった。
参考文献
市原 実(1991) 2万5千分の1「千里山丘陵とその周辺の地質図」.アーバンクボタ,30.
市原 実編著(1993) 大阪層群.創元社,340p.
市原 実・藤田和夫・森下 晶・中世古幸次郎(1955) 千里山丘陵.地質学雑誌,66,605−615.
活断層研究会編(1991) 日本の活断層.東京大学出版会,437p.
藤田和夫・笠間太郎(1982) 大阪西北部の地質.地域地質研究報告(5万分の1図幅),地質調査所,112p.
松田時彦(1975) 活断層から発生する地震の規模と周期性について.地震,28,269−283.
Yoshikawa,S.(1984) Volcanic Ash Layers in the Osaka and Kobiwako Groups, Kinki District, Japan. Jour. Geosci. Osaka City Univ., 27, 1−40.