速度解析で得た速度分布を用いてNMO補正し、ミュ−ト後、重合を行った。
Aタイムバリアントフィルタ−
重合後の時間断面について周波数解析(フィルタ−テスト)を行い、タイムバリアントフィルタ−を定めた。決定したフィルタ−の特性を表3−1に、フィルターテストの結果を 図3−18−1、図3−18−2に示す。
Bマイグレ−ション
重合後時間断面を水平方向の速度分布が均一なストレッチ断面(深度方向には速度変化を認める)に変換した後、波動場補外法(位相移動によるイメ−ジングと下方接続)によるFKマイグレ−ションを行った。
C深度変換
マイグレ−ション後の時間断面を、マイグレ−ションに用いたRMS速度より求めた平均区間速度を用いて深度変換した。
D 零位相表示断面
位相デ−タとは、各トレ−スを複素変換したのち、振幅情報を無視し位相情報のみを取り出したものである。この位相デ−タのうち零位相に近い部分を黒線で示した。成層構造をなさない場所では、位相が乱れるため破砕部の把握に役立つものと思われる。また、振幅が相対的に小さい場所の情報も得られる。
E 相対振幅強度+零位相表示断面
相対振幅強度表示とは、深度断面の振幅をその大きさに応じた色で表示したものである。通常の表示では、大きい振幅は隣のトレ−スの上に描かれるため細部が不明瞭となるが、この表示では細部が明瞭となり、また負の振幅も情報として得られる。この断面では、上記の零位相表示と重ね合わせて図化した。
<重合後時間断面図>
この断面は重合処理のみ行ったもので、タイムバリアント・フィルタ−などは掛けていない(図3−19)。
<マイグレ−ション処理後時間断面図>
マイグレ−ション、タイムバリアント・フィルタ−処理、振幅補償を行った後の時間断面である(図3−20)。
<深度断面図>
マイグレ−ション後の時間断面を深度変換したものである(図3−21)。
<相対振幅強度+零位相表示深度断面図>
作成した断面を図3−22に示す。
<地質解釈断面図>