3−4 ボーリング調査の結果
ボーリング調査の結果,得られた柱状図を図3−11、図3−12、図3−13、図3−14、図3−15、図3−16に示す.肉眼観察と火山灰の同定は大阪市立大学の地球学教室に依頼した.肉眼観察の結果,3地点のボーリングコアの各深度で火山灰と思われる地層が確認された.これらの地層は一部サンプリングを行い,粒子組成および火山ガラスの形状,重鉱物組成分析をおこなった.分析結果を表3−1、表3−2、表3−3に示す.分析の結果より北津守ボーリングの49.31m・92.95m地点の試料,大手前ボーリングの34.80m・59.35m,鶴見ボーリングの135.12m・227.47m(その1),38.20m・70.15m(その2)は火山ガラスが観察されないことから,火山灰ではないことがわかった.さらに,広域火山灰の既存値との対比による火山灰の同定の結果を表3−4、表3−5、表3−6に示す.これらの火山灰と図3−17に示す大阪層群の海成粘土層と火山灰の関係より,本ボーリング試料においては,大手前ボーリングではMa−1〜Ma 3,北津守ボーリングではMa8〜Ma13,鶴見ボーリングではMa4〜Ma13(うちMa8・Ma11が欠落)がそれぞれの海成粘土層に対応することがわかった.最後に各ボーリング試料の詳細な肉眼観察結果を以下に示す.