反射深度断面上でa反射面は南から北に向けて(図では左から右)、連続性の良い反射波として確認でき、60m地点から北側で反射波が乱れて、徐々に追跡できなくなる様子が見られる。一方b反射波は60m地点を境にして、南北で反射波の様子が変化するのが見られる。このほか48m地点と71m地点に少し変化が見られる。c反射面およびd反射面は60m地点を境にして北側では顕著であるが、南側では顕著ではない。以上のことから、B測線ではa反射面が60m地点を境にして、標高差3.5m北下がり変化を起こし、b反射面に移行すると解釈した。a反射面のうち、60m地点よりも北側は、反射波の乱れが見られることから、礫層からの反射波である可能性があると解釈した。
48m地点はA測線において基盤の深度変化が見られることを考慮し、A測線の基盤に窪みに相当する構造であると解釈した。71m地点は48m地点と同様な基盤構造であると解釈した。
以上のことから、反射法地震探査では上記の3地点に断層運動に起因するなんらかの地質構造の変化区域が存在する可能性を示唆する。
なおB測線は、A測線の南側が山地の斜面のために測定できないので、これを補足する目的で設定・測定したものである。