基盤岩は地表面から4m付近以深に分布し、三郡変成岩類の泥質片岩と中古生層の緑色岩からなり、かなり破砕されている。被覆層は段丘堆積物の砂礫層(一部砂層、腐植土層挟在)(G1層)、その上位に河床堆積物の砂層(S1層)、更に上位には耕作土が堆積している。
(2)電気探査結果
地表から3〜7mに高比抵抗ゾーン(R≧300Ω−m)があり、段丘堆積物の砂礫層(G1層)と考えられる。この層を境に上位は低比抵抗の耕作土、下位は破砕された基盤岩と解釈される。断層は、田圃中央部の低比抵抗部境界付近に位置する可能性が高い結果となった。
(3)トレンチ調査結果
ボーリング調査結果及び電気探査結果から、大原断層はT−4孔とT−3孔の間に存在する可能性があり、基盤岩の地質境界をなす破砕帯および砂層の不連続を確認できる位置にトレンチ掘削を実施した。
しかし、地層の不連続あるいは堆積物の変位はなく、本調査範囲内では活断層が確認できなかった。