1−5−2  ピストンコアリングによる海上試料採取とその分析

ピストンコアリングによる海上試料採取は、亀川沖西断層、豊岡沖断層、杵築沖断層の活動性を評価することを目的として実施した。採取コアは計18本で、うち14本(総コア長217.72m)について堆積物の分析作業を行った(残り4本のコアはリザーブサンプルとして保管)。

分析の結果、別府湾内の各断層の活動時期については、以下のような値を得た。

・ 亀川沖西断層

最新イベントは500−700yBP、一つ前のイベントは2000−2500yBPにあるものとみられ、活動間隔は1300−2000年程度となる。また、その他に2500yBP以前のイベントとして、4000−4300yBP、4900−5000yBP、5800−6100yBPの3回のイベントが考えられる。

・ 豊岡沖断層

最新イベントは500−1300yBP、一つ前のイベントは2000−2900yBPにあるものとみられ、活動間隔は700−2400年程度となる。また、その他に2900yBP以前のイベントとして、3400−4200yBP、5400−6300yBPの2回のイベントが考えられる。

 

・ 杵築沖北断層

最新イベントは500−1300yBP、一つ前のイベントは2100−2500yBPにあるものとみられ、活動間隔は800−2000年程度となる。2500yBPより古い層準(4500yBP付近まで)では明瞭なイベントを認めることが出来ない。

杵築沖南断層の最新イベントは600−1100yBP、一つ前のイベントは2000−3400yBPにあるものとみられ、活動間隔は900−2800年程度となる。2500yBPより古い層準(4000〜4500yBP付近まで)では明瞭なイベントを認めることが出来ない。