2−3−3 野稲岳1〜6断層

これらの断層は、野稲岳の火山体の変形から地形的に認定できるが、新しい地形面との関係が確認できる地点が見出せなかったため、詳細調査は実施しておらず、今回の調査では、地形データ以外のデータは得られていない。

野稲岳1〜4断層では火山の北麓斜面に南落ちの断層崖が、野稲岳5,6断層では南麓斜面に北落ちの断層崖がみられる。断層崖の比高は、5m以下〜60mで、この値を基盤の火山体の変位量とみると、上下方向の平均変位速度は、0.01〜0.14m/千年となり、活動度はB級下限ないしC級と評価される。

本章で検討した断層の活動性評価を表3−8にまとめた。

表3−8 断層評価一覧表(野稲岳地域)