3−2−3 反射法弾性波探査

断層が沖積低地などを通過する位置で、断層位置や形態を推定し、以後の詳細調査の基礎データを得るために実施する。調査対象深度は数10m以浅(極浅層探査)とし、原則として調査実績のあるS波振源(ポータブルバイブレータや板たたき法)を用いた探査を行なった。

調査地域のような山岳地では、沖積低地の構成層が海岸平野部などに比べて粗粒であることが予想された。したがって、実際の調査においては、調査地の地質構成に応じた起振、受振方法を選択した。調査測線や調査方法については、地形地質調査の結果をふまえて受託者が検討の上、委員会に提案し承認を得た。

実際の調査は、断層の伏在する可能性が考えられた千町無田地区の沖積低地(測線長850m)と万年山地溝南縁付近の断層の延長部にあたる菅原地区(測線長800m)で実施した。