(3)地表踏査(精査)

地表踏査(概査)の結論を得た段階で、その結果と他の調査結果とあわせて、次年度の詳細調査候補地点を含む地表踏査(精査)の候補範囲を選定した。その際には、現地条件のために、物理探査・ボーリング・トレンチ調査が困難であっても、断層評価上重要で、詳細な地形地質調査によってデータを得る意義のある地域も含めた。

この調査においては、2)で述べた各留意点について、さらに慎重・詳細な調査・分析を行った。必要に応じ、露頭剥ぎ・オーガーボーリングなどによって、断層付近の地層を綿密に追跡・対比し、対象とした断層の活動性について、より詳細な判断ができる情報を得るように努めた。

また、断層および周辺の地質構造を詳細に把握し、反射法探査測線や次年度の詳細調査におけるボーリング地点の配置・トレンチの向き、大きさ、形状等が的確に設定できるようにした。

調査の結果は、火山灰や微化石、14C年代測定等の試料分析結果を加えた縮尺1/5,000の地形分類図や地質図、断層近傍の地形・地質断面図、ルートマップ、重要露頭の柱状図・スケッチや写真などにまとめた。

また、以上の地形・地質調査結果をまとめて、付図3の空中写真判読結果図,付図4の基盤地質図を作成した。