2−4 活断層の性格
調査地域では、上記のように第四紀に形成された火山山体や火山噴出物の堆積面の変形から活断層が認定されている(図2−1、図2−2、図4−1−11、図4−1−12、図4−1−13、図4−1−14、図4−1−15、図4−1−16、図4−1−17参照)。個々の断層の走向はおおむね東西に近いが、細かくみると、北東−南西走向から北西―南東走向までの範囲を示す。長さは全般に短く(5q以下が多い)、これらが断続的に連なるように集合して全体として東西方向にのびる地溝帯を形作っている。これらの断層は、多くが正断層で縦ずれ変位が卓越しているが、横ずれ変位が大きいものもある。万年山地溝、崩平山地溝のそれぞれの内部では、地溝の北半部では南落ち、南半部では北落ちが卓越している。断層崖の規模は数m〜数10mのものが多い(九州活構造研究会,1989、活断層研究会,1991など)。
調地範囲での断層帯の長さは、東西方向に約30qで、東部地域を含む別府−万年山断層帯全体では、約60kmに達する。