(1) 震源:S波用ポータブルバイブレーター(OYOGeospace社製)
図3−2−3−2にS波用ポータブバイブレーターの構造を示す。
起振を行う場合には、専用運搬器からポータブルバイブレーター震源を路上に下ろし、震源が適切に設置されていることを確認する。
次に、起振機内に水平に設置されリアクションマス(70kg)を測線と直交する向きに左右に揺らすと、その反力が起振器のプレートを介して地面に伝わり地盤を振動させ、S波ガ発生する。
使用したバイブレーターの諸元を次に示す。
・起振可能周波数範囲 10〜1500Hz
・全幅 0.70m
・全高 0.45m
・奥行 0.45m
・重量 96kg
S波用ポータブルバイブレーターを用いた探査の原理は、使用する波の強さが異なるが、2−1,2−1節に述べたミニバイブを用いた中深度反射法探査と同様である。
S波用ポータブルバイブレーターの特徴としては以下の点が上げられる。
a.低い出力のエネルギーを継続して出す震源機構のため、環境への影響がすくない。
b.起振周波数範囲を選択できるため、必要な周波数帯域の観測が可能である。
c.専用の運搬装置があり、可搬性に優れており、作業効率が高い。
(2) 受振器(GS−20DM)
受振器は固有周波数14Hzの速度型地震計を用いた。
(3) データ収録装置
探鉱機は24ビットという高い分解能を有し最大144chの同時測定が可能なOYO Geospace社製のDAS−1を用いた。