(6)断層の活動履歴

@三佐断層

前節に示した大野川河口付近での検討結果をまとめると、活動履歴は、次のようになる(年代値を海成試料の年代に換算した場合)。

表2−5−3−6

すなわち、この地点では、1,500年ないしそれ以下の間隔で活動しており、1回の上下方向変位量は、4.5〜12mと評価される。

なお、松原地区でも、断層が表層付近まで切り上がってきている位置付近で三佐断層の最新活動時期を把握するためのボーリング調査を実施した。また、別途、千田委員長と広島大学の中田先生によるジオスライサー調査も行なわれた。しかしながら、4−2節に示したように、この地点では、断層活動イベントに関する情報は得られなかった。

A志村断層

断層活動履歴についての詳細検討は実施していないが、最新活動時期は、河成砂礫層の堆積開始時期より前と推定される。これは、海成試料の年代に換算して約1,500年前より前、暦年代として示すと約1,000年前より前となる。