7−2−4 杵築沖断層群

今回は、調査を実施していない。島崎ほか(2000)の評価は次の通りである。

・位置と走向:別府湾中央断層の北東側。走向は、WNW−ESEとENE−WSW系の2種類。

・長   さ:8q〜1q以下。

・変位センス:北落ちが多いが南落ちも混在。

・変 位 量:K−Ah火山灰が最大10m以上。

・活動イベント:不明(ピストンコアリング等は未実施)。

・活 動 度:K−Ah火山灰の変位量からみると、A〜B級。

・そ の 他:北東部では東から西への分岐。中央部では西から東への分岐。2群に分かれる。これは異なる地震に対応する可能性がある。

〇海域の活断層全体の評価

海域の断層群を全体としてみると、主な活断層(上の1)、2)、3))は、概ね同時期に活動していると判断される。すなわち、

最新活動イベント:600年〜800年BP(慶長豊後地震に対応する)

その前のイベント:2,500年BP頃(由布岳火山灰の降下時期頃)

これより、断層の活動間隔は、1,700年〜1,900年程度と評価される。この2回のイベントより前については、データが少ないものの、亀川沖西断層の例からみると、概ね1,000年〜3,000年間隔で活動していると推定され、上の活動間隔の値と矛盾しない。