(1)十文字原断層

古い火山体(20万年BP)上に比高約100mの南落ちの断層崖がみられる。トレンチや露頭で、AT火山灰・K−Ah火山灰の変形を確認した。断層前縁に小グラーベン構造が形成されている。

最新活動時期は、K−Ah火山灰以後であるが、由布火山灰層準は変形しておらず、14C年代から、3,200年〜6,300年BPの間と判断される。

古い地層(3〜6万年BP)とK−Ah火山灰の推定変位量にあまり差がないことから、活動間隔はかなり長く(1万年オーダー)、1回の活動での上下方向変位量は、1〜2mオーダーと推定された。上下方向の平均変位速度からみた活動度はB級である。