5−2−1 地層の区分と対比

平成11年度および、平成12年度に実施したボーリング結果をもとに、既往の文献資料(千田,1987など)を参考にして、調査地域の、いわゆる“沖積層”の層相を図5−2−1の層序表として整理した。

平成11年度からの、一連のボーリング調査・解析によって、大分平野の沖積層の特徴が明らかになってきた。これをふまえ、大分平野の沖積層に対して、地層命名規約に準拠し、あらたに、以下のように地層名を定義した。

1. 従来、大分平野において慣例的に“沖積層”として表現されてきた大分層群直上の不整合面より上位の更新―完新統の未固結堆積層を“荷揚町層”(新称)とし、模式地は、大分城城址公園(府内城測線)とする。

2. 荷揚町層のうち、10,000年BPより若い年代を示す海成砂層(E下部砂層)から、自

然堆積層の最上位に位置する旧湿地堆積物層(A最上部泥層)までの完新統相当を“荷揚町層上部層”とする。

3. 荷揚町層のうち、更新世後期の非海成の砂礫層(F下部砂礫層)および泥炭層(G最下部泥炭層)を“荷揚町層下部層”とする。

以下、各測線の層相について述べる。