6−7 地震セグメントの長さ

粟田(1999)によると,日本の内陸地震15例から求めた地震セグメント(一つの地震に伴って活動した断層)の長さ(Lb−seg,km)と最大変位量(Dmax,m)との関係は,

Lb−seg=9.0Dmax ・・・・・・・・・(1) 

と表される.

また,松田ほか(1980)によると,地震断層の最大変位量Dとその地震断層の長さとの間には日本内陸の場合,

D=10−4L    ・・・・・・・・・・・(2)

の関係があるとされる.

金山地区で得られた加治川断層の変位量(4〜5m程度)は必ずしも最大変位量であるとは限らないので,上記(1),(2)の式から,同断層の地震セグメントの長さあるいは地震断層の長さは約30〜50q程度よりも長いと判断される.