(1)櫛形山地西方断層

・櫛形山脈北西部の北東−南西方向に延びる西傾斜の緩斜面とその西側の丘陵との境界に分布する.長さは3.0qである.

・荒川町荒島地区には図6に示すようにKu−3面が卓越分布している.このKu−3面に沿う地表面の落差は地形測量から8.3mであり,ピット調査によりKu−3面は断層東側で地表面下2.6mに埋没しているのが分かった.その結果,同面の落差は約11mとなる.この落差と,同面の形成年代が約43,000年より古い(3.1.1項)ことから,櫛形山地西方断層の平均変位速度(鉛直方向)は0.3m/1,000年程度より小さいと推定される.