(1)下関層(Sm)

下関層は,五十公野丘陵の広域に分布する.本層は,丘陵北方では層理の発達した暗灰色を呈する砂質泥岩からなり(地形・地質写真:地質1,5,14),丘陵南方では北方に比較してやや硬質な泥岩からなる(地形・地質写真:地質20,23,24,26).升潟東方では,礫岩,凝灰岩及び礫岩を挟む(地形・地質写真:地質9,10).

新潟県(1989)によれば,新潟油田標準層序の七谷層に対比される.また,下関層の分布地域には,流紋岩類が分布する.これらの流紋岩類は,丘陵中央から北方にかけて本層上部に分布する(地形・地質写真:地質15,16,18,22).流紋岩類の噴出年代は特定されていないが,流紋岩類の分布状況から判断すると,下関層とほぼ同時期に噴出したものと考えられる.

また,丘陵南方には安山岩類が分布する(地形・地質写真:地質27,28).