P−1で認められた礫混り砂質シルト層は細粒な堆積物であり材を含み,P−2に分布しない.P−1の深度2.6m以深に礫層が認められ,層相からP−2の礫層に対比される.これらのことから,礫層の上面がKu−3面であり,断層の東側でKu−3面は地表下2.6mに埋没しているものと判断される.Ku−3面に沿う地表面の落差は8.3mであるので,
Ku−3面の落差は10.9mとなる.
[年代]
Ku−3面の直上から採取された材の14C年代値は>42,920yBPである.したがって,Ku−3面の形成年代は42,920yBPより古いと判断される.地形面の落差と年代から求められる平均変位速度は4.1項に示す.