A第一礫層は、分布深度がGL−21.96〜−24.20m(標高−17.10〜−19.34m)であり、層厚は2.24mである。径2〜40oの円礫・亜円礫を含み、全体に淘汰の悪い砂礫層であり、段丘堆積物と考えられる。
B熱田層は、分布深度がGL−24.20〜−27.90m(標高−19.34〜−23.04m)であり、層厚は3.70mである。年代測定及び諸分析の結果から、熱田層上部層の小海水準変動期(桑原,1985)における淡水成〜海成の堆積物と考えるか、あるいは、熱田層下部層から上部層への移行期の堆積物と考えるかは、今後のボーリング調査結果を含めて検討する必要がある。軽石層は認められない。
C第二礫層(海部・弥富累層)は、分布深度がGL−27.90〜−33.00m(標高−23.04〜−28.14m)であり、層厚は5.10mである。径2〜40o、最大60oの円礫〜亜角礫を含む砂礫層で、礫種はチャートが主体、一部に漂白チャートが混入し、濃飛流紋岩礫は確認されない。海部・弥富累層の最上部の堆積物と考えられる。
D東海層群上面の分布深度はGL−33.00m(標高−28.14m)である。固結した青灰色の砂層とシルト層の互層からなり、一部に亜炭の薄層を挟む。ほぼ水平の堆積構造を示す。深度GL−37.56〜−37.72m間に、佐布里火山灰層(約350万年前)に最も近似すると考えられる火山灰層が確認された。