ボーリング調査は、断層の活動履歴検討に砂礫層の把握が重要であると考えたため、砂礫層の採取率が高いロータリーパーカッション工法を採用した。
この工法は、普通工法と同様にビットを回転させる他、深度方向に打撃を与え、掘進速度・砂礫層の採取率を大幅に向上させている。平成8年から調査ボーリングに使用され始め、各地の断層調査における調査ボーリングにも実績がある。
B−1から1m離れた別孔では、掘進長18.5mまでの軟弱粘土層を水圧サンプラーで、掘進長25.0mまでを普通工法(ロータリー式)で掘削した。
(2)使用機器
φ108〜φ130oのハンマービットを装着した二重管工法を用い、採取コア径をφ68oとした。また、別孔においては、φ86oの水圧サンプラー(シンウォールチューブ)とコアチューブを用いた。主な使用機器を表2−2−2に示す。
表2−2−2 主な使用機器
(3)観察整理
採取したコアは、深度がずれたり形が崩れないよう、半切りにした塩化ビニール製パイプに載せ、1m×3列用の木製コア箱に収納した。掘削により粘土質の泥がコアの表面を覆うため、カッターナイフ等でこれらを削り取った後、コアの詳細な観察を行った。さらに、固結度の低いコアは、縦方向に半割りにし、片側の半分を分析用試料として別途保存した。また、コア写真を屋外にて撮影した。
図2−2−1 ボーリング位置図