@目的
重力探査は、天白河口断層の通過位置、走行を名古屋市周辺の重力異常の分布から推定することを目的に実施した。
A探査位置及び探査使用を決定した理由と経緯
名古屋市及びその周辺地域の重力測定は、古くから行われていて、高密度でのデータの蓄積があり、重力異常の解析が行われている。しかし、天白河口断層の延長が予想される名古屋港とその西方地域では、海域部が大半を占めていることより、重力測定点の密度は高くない。これを補うために、高潮防波堤で10点、陸上の重力測定点と結合するために2点の合計12点で重力測定を実施した。
B調査地点の位置
調査地点は、図2−2−1に示す高潮防波堤とその周辺部である。
C解析・指導者
名古屋大学名誉教授
青木 治三
D担当者
国際航業(株)東日本事業本部 海洋エンジニアリング部 調査2G
深沢 満
高橋 忠
E探査実施期間(現地調査)
平成8年7月8月24日
F探査作業の概要
重力探査は、ラコステ・ロンバーグ重力計を用いて測定を行った。防波堤への移動は、調査船を傭船して行った。
各測定点では、測定値と解析に必要な機械高の測定および時刻等を野帳に記入した。機械高さを東京湾平均海面(T.P.)に補正するために、防波堤から水面までの高さを測定して、名古屋港検潮所の資料を用いて機械高の補正をおこなった。
なお、高潮防波堤では、波浪により防波堤が揺れるために、ややノイズが混入した。
G探査状況
現地探査状況は、巻末資料2−@の現地調査写真にとりまとめた。