雲仙地溝南縁東部断層帯は、鴛鴦ノ池断層の西端から島原湾に延びる布津断層の東端までの、西北西−東南東の走向で、長さ約２３．５ｋｍの断層である。布津断層の東端が堆積物に覆われているため、断層の長さはこれ以上の可能性もある。変位の向きは相対的に北落ちの正断層である。

�A　過去の活動

本断層の平均変位速度は数１０ｃｍ／千年から２ｍ／千年（最大２．６ｍ／千年）で、活動度はＢ級からＡ級と評価される。最新活動時期は７，３００年前以後で、５４０−３１０年前以後に活動した可能性もある。活動間隔及び１回の活動による変位量は不明である。

�B　将来の活動

断層の長さから松田の式によって本断層帯の活動により発生する地震の規模を算出すると、Ｍ７．１程度と推定される。また、その際には、この地震の規模からみて、断層の北側が２ｍ程度（松田の式による算出値は、１．８ｍ）沈降する変位を生じる可能性がある。

最新活動時期の正確な時代や活動間隔が不明なため、将来の活動時期に関しては不明である。