(1)鴛鴦ノ池断層

鴛鴦ノ池断層は、古期雲仙火山後期の火山帯を北落ちに変位させる断層である。

絹笠山溶岩(古期雲仙火山後期:208ka)、矢岳溶岩(古期雲仙火山後期:240ka)及び古期雲仙火山後期の山体(220ka)を基準面としたときの上下方向の変位量はそれぞれ100m、144m及び70mであり、平均変位速度はそれぞれ0.48m/千年、0.60m/千年及び0.32m/千年となり、活動度はB級である。

矢岳山麓におけるリニアメントに平行する地形変換線で実施したトレンチ調査では、断層を確認できす、活動時期に関する情報は得られていない(図7−1の地点P)。