前述したように、断層の分布、変位のセンスからは、橘湾の断層群は、湾北部(橘湾腹部断層群)、湾中〜南部(橘湾南部断層群)、湾西部(橘湾西部断層帯)に区分される。
各グループの活動時期については、橘湾南部断層群に属するF−3断層とF−5断層の活動時期の類似性は明らかであると考えられる。
また、橘湾北部断層群に属するF−4断層の活動時期は、F−3断層とF−5断層の活動時期と異なる可能性が高く、別の断層として区分できると考えられる。
一方、橘湾西部断層帯に属するF−6断層とF−7は、互いに類似しているが、橘湾南部断層群や橘湾北部断層群のF−3、F−5及びF−4断層とは活動時期が異なる可能性が高い。したがって、断層の分布、変位のセンス、活動時期が異なることから、橘湾西部断層帯は雲仙活断層群とは別の断層と判断される。