5−4−4 1回変位量から予想される地震規模

今回の調査によって明らかになった1回変位量から、松田式により予想される地震規模を求めた。

1回変位量が推定できたのはF3−1、F3−2、F4−1、F5−1、F5−2の各イベントである。その変位量40cm〜165cmから地震規模はM6.1〜M7.0という値が得られる。

一方、各断層の長さに関しては、最も長いF−5断層で約4kmであり、同じく松田式によれば予想される地震規模はM5.4となる。これ以外の断層では2km以下のものが殆どである。

橘湾の海域断層については、確認される変位量の大きさに比べて、長さが短い傾向が見られる。これは、個々の断層のみではなく、起震断層としては、断層群全体の長さを考慮すべきと考えられる。