4−2−2 ボーリング結果

上述した平成14、15年度調査の結果から、唐比低地北端付近のA−3側線におけるボーリングNo.11とNo.13の間に、千々石断層の西方延長が伏在している可能性が高いと考えられることから、平成16年度調査においてNo.11とNo.13の間で2本のボーリング(No.14、No.15)を実施した。

唐比低地におけるボーリングK−14及びK−15のコア写真を図4−15図4−16に示す。コア写真には試料分析(放射性炭素年代測定、火山灰分析)の試料採取位置と分析結果を合わせて示す。詳細な柱状図を巻末資料に示す。

以下に各ボーリング地点の層序について示す。

○K−14孔

・地表からGL−1.20m(標高−1.46m)まではやや風化した黄褐色を呈する礫混り砂質シルトで、耕作土と考えられる。

・GL−1.20〜1.58m(標高−1.46〜−1.84m)間は泥炭質シルトで黄褐色シルトを互層状に挟在する。

・GL−1.58〜1.85m(標高−1.84〜−2.11m)間は黄褐色を呈するシルト中に暗褐色シルトを互層状に挟在する。

・GL−1.85〜2.51m(標高−2.11〜−2.77m)間は泥炭混りシルトで、黄褐色シルトをパッチ状に含む。

・GL−2.51〜5.50m(標高−2.77〜−5.76m)間は泥炭で、シルトを挟在する。GL−5.37〜5.38m(標高−5.63〜−5.64m)に灰色火山灰層(鬼界アカホヤ火山灰)を挟在する。

・GL−5.50〜5.80m(標高−5.76〜−6.06m)間は泥炭質シルトと暗褐色シルトの互層である。

・GL−5.80〜6.61m(標高−6.06〜−6.87m)間は褐色の礫混りシルト質砂である。

・GL−6.61m〜10.00m(−6.87〜−10.26m)(孔底)間は、風化して粘土化した礫を含む、褐灰色の礫混り砂質シルトである。

○K−15孔

・地表からGL−1.16m間はやや風化した黄褐色を呈する礫混り砂質シルトで、耕作土と考えられる。

・GL−1.16〜4.56m間は泥炭を主体とし、黄褐色シルトを互層状もしくは不規則に含む。

・GL−4.56〜4.91m間はやや風化した褐色を呈する礫混りシルトである。

・GL−7.91〜7.00m(孔底)間は、酸化して褐色を呈する砂質シルトで粗砂〜細礫を含む。