音波探査の結果からは、これら断層のK−Ah層準の変位量は南串山沖から西に向かって変位量が小さくなるが、長崎半島沖では再びK−Ah層準の変位量が2m以上に大きくなることが確認された。
この結果から、長崎半島沖の断層群は雲仙活断層群とは別の断層群である可能性もある。
したがって、この断層群の性状や活動性を評価することは、起震断層としての雲仙活断層群の範囲を決定するために重要である。
そこで、長崎半島沖の断層群を対象に海上試料採取を行い、断層の活動性評価を行う。
まず、海上試料採取に先立ち、断層位置の確認と試料採取位置の選定のため、音波探査を実施する。音波探査の結果から変位量が大きく、かつ活動の累積性が確認できるものを選び海上試料採取を実施する。採取したコアの試料分析から地層対比を行い、断層の活動性評価を行う。
○調査項目・数量
・海域音波探査 :15km
・海上試料採取 :40m(10m×4本)
・試料分析 :1式