金浜断層は金浜川に沿う北落ちのリニアメントである。リニアメントは金浜川下流で不明瞭だが、中・上流で明瞭である。
金浜川流域の地質分布は、南側に古期雲仙前期の噴出物が、北側に古期雲仙後期の溶岩等が分布しており、金浜川リニアメントは両者の地質境界にほぼ一致する。
地表踏査の結果、金浜川中流のリニアメント位置で断層露頭を確認したが、被覆層がなく活動時期不明である。この断層の東方延長部は金浜断層リニアメントに一致しない。
金浜川上流ではリニアメント位置に断層露頭を複数確認したが、これらの断層は北落ちリニアメントとはセンスが逆の南傾斜の断層である。これらの断層の活動時期は不明である。
(2)諏訪池断層
諏訪池断層は諏訪池南岸の山麓に沿った東西から南西−北東の走向のリニアメントで、古期雲仙前期の扇状地を北落ちに変位させている。断層位置に沖積層が分布せず、活動性評価の適地がない。
(3)塔ノ坂断層
塔ノ坂断層は金浜断層の北東延長に位置し、塔ノ坂の北東に位置する、北東−南西走向のリニアメントである。古期雲仙火山前期の溶岩を南落ちに変位させていると考えられる。
断層露頭は確認されておらず、山間地で沖積層が分布せず活動性評価の適地がない。