(1)茂木沖断層群

橘湾西部の長崎半島茂木沖海域は、既往調査がなく断層の存在が知られていなかった。平成15年度の音波探査結果により、K−Ah層準が最大3.1m変位している断層群の存在が明らかになった。これらの断層は東西走向で、南落ち主体である。

地理的位置からは南串山から連続する橘湾南部断層群の延長とも考えられる。しかし、音波探査記録から読み取ったK−Ah層準の変位量が、南串山沖から橘湾中央部に向かって小さくなっていき、橘湾西部で再び大きくなっている。また、茂木沖断層群が南落ち主体であることから、この断層群は雲仙活断層群とは別の断層(橘湾西部断層帯)である可能性がある。