(1)布津断層

断層露頭が確認されたことから布津断層の存在は明らかである。

布津断層では、断層露頭調査やトレンチ調査の結果から、AT火山灰降下(26−29ka)及びK−Ah火山灰降下(7.3ka)以降の活動は確実であり、最新活動時期は500年前よりも新しいと考えられる。最新活動時の垂直変位量は約70cmである。

ボーリング結果からは、布津断層の落ち側が7.4ka以降4〜5m沈降していることが確認された。

また、布津断層西部の俵石岩屑なだれ堆積物の変位量や、地質断面図から求めた湯河内火砕流堆積物の変位量から、数十万年間の変位量も明らかになった。