起震はポータブルバイブを用いた。反射法探査の結果を図4−2−4に示す。
深度断面では、基本的には基盤上面の反射とその多重反射が認められる。基盤上面は測線全体でほぼ水平に連続し、大きな変位を示す断層の存在は否定的である。
しかし、速度値時間断面(図4−2−4)からは測点80m付近を境に表層部の速度値が変化しているように見え、何らかの境界の存在を示している可能性がある。この位置は中田・今泉(2002)の千々石断層リニアメント位置に近く、千々石断層の延長部がこの付近に延びていることが想定されたため、A−2測線においてボーリング調査を実施した。ボーリング結果については後述する。