3−2−1 調査地点および調査範囲

調査位置を図1−1に示す。調査対象は、「雲仙活断層群」のうち、橘湾内に分布する海底活断層である。

橘湾では既往調査でソノプローブ音波探査が行われており、湾内で多くの断層が確認されている(本田ほか、1995:松岡・岡村、2000)。

平成14年度調査では、橘湾東部(小浜〜金浜沖)及び北部(唐比〜千々石沿岸部)において音波探査を行い、金浜沖の断層の活動性を評価するため試料採取と試料分析を実施した。

平成15年度調査では、平成14年度調査に引続き橘湾北部の有喜沖、橘湾中央部及び橘湾西部の茂木沖において音波探査を行う。有喜沖及び橘湾中央部では雲仙活断層群の北縁断層の西方延長部及び中央断層の延長部の断層の分布と活動性を、また茂木沖については雲仙活断層群南縁断層の西方延長部の断層の分布と活動性を確認することを目的とする。

このうち有喜沖及び橘湾中央部については、音波探査結果に基づいて比較的変位量が大きな断層についてピストンコアリングによる海上試料採取を実施し、試料分析により断層の活動性評価に関わるに関する調査を行う。