2−2−2 千々石断層西部

千々石断層は愛野町から千々石町にかけて東西方向の古期雲仙火山麓扇状地を切る南落ちの断層崖をなす。断層落ち側は橘湾及び沖積面下に埋没し確認できない。断層崖の山腹斜面に三角末端面が連続し、断層崖下の扇状地面にも不連続な段差が認められる。

リニアメント位置における道路工事法面に千々石断層の断層露頭が確認された(図2−2−4)。道路工事に伴い断層落ち側は削剥されており、変位量や活動時期は不明である。断層面に垂直な条線が認められることから、千々石断層は横ずれ成分を持たない正断層であることが確認された。