(3)反射法弾性波探査

雲仙地域の人工地震による地下構造探査が九大グループによって実施されている。

雲仙火山人工地震探査グループ・清水(1997)による探査測線および地震波速度断面図、を図3−1−15(左図)に、栗山他(2001)による解析結果を図3−1−15(右図)に示す。

東西断面には雲仙火山山体の下で高速度層の盛り上がりが見られ、南北断面でも弱い盛り上がりが見られる。山体下で基盤が盛り上がる例は雲仙火山以外でも知られており、火山に共通の特徴である。

栗山他(2001)はこれらのデータの3次元解析を行い、16の反射面を検出した。推定された反射面のうち陸域活断層と関連するものを図3−1−15(右図)に示す。これらの反射面は雲仙地溝の活断層と同じく東西系を示し、北縁では南傾斜、南縁では北傾斜を示す。