八幡断層にのみ1箇所の断層露頭の記載があるが、その他には断層露頭や破砕帯は記載されていない。
したがって、大野断層・那留断層は確実度Tとされているものの地形情報のみから推定された断層であると考えられる。また、大野断層・那留断層については逆向き低断層崖の分布が活断層認定の根拠となっているが、これが段丘崖である可能性もある。
したがって、断層の存在そのものを明らかにする必要がある。
2) 活動履歴
長良川上流断層帯を構成する4断層の活動度は、いずれもB級とされている。いずれも、平均変位速度の記載はない。
八幡断層については、崖錐礫層を変位させている断層露頭が記載されていることから、第四紀における断層活動は確実であると考えられるが、変位を受けた崖錐の年代が不明である。
3) 断層の構造
各断層について、断層の構造そのものが殆どわかっていない。また、単位変位量もわかっていない。